気持ちの良い流れになるように!
アニメーション12原則「Arcs 運動曲線」についてまとめました。
特に生き物の自然な動きには必須の表現になってきます。
運動曲線とは?
物が動いたときの軌道のこと。
CGでは軌道と表現されることが多いです。
バウンシングボールならボール自体が描く放物線の軌道が運動曲線です。
キャラクターの場合は、重心や手足・頭など体のパーツそれぞれに対して軌道がどうなっているか見ていきます。
通常、生き物の動きは滑らかなカーブの軌道を描きます。
軌道が直線だと工場のロボットのように見えてしまったり、
いびつな曲線だと動きが急にガクついたりつながりが悪く見えたり、不自然なアニメーションになってきます。
運動曲線を調整するコツ
まずポーズを疑う
軌道の本格的な調整はかなり後工程になりますが、
そもそもキーポーズ同士の関連性に無理があればどう調整したところで軌道はうまくつながりません。
ブロッキングの段階でも最低限、無理な軌道になっていないか意識して。
重心移動から整える
キーポーズ作成と同様、下半身から整えます。
特に重心の軌道が変われば、子の胴体・頭・両腕の軌道も変わってくるので
ブロッキングの段階でムリな軌道になっていないか気にしておく必要があります。
軌道を表示する
ツールの機能でアニメーションの軌道を表示できます。
ビューポート上で実際に見ながら調整できると分かりやすくて良いですね。
Maya:F4ー「視覚化」ー「編集可能なモーション軌跡の作成」
3dsMax:右クリック「モーションパスを表示」
不必要なキーを消す
特に曲線がいびつで動きがガクガクして見える場合は、不要なキーが多すぎることがほとんどです。
キーは少ないほど曲線は滑らかになります。
前後のキーポーズが定まっているなら、中間のキーをバスっと消してきれいな軌道にリセットした方が調整しやすいです。
動きの緩急と力強さを意識
基本的にはカーブを意識しますが、パンチのような力を込めて押し出す動きは直線的になってきます。
とはいえ完全な直線ではなく、あくまで直線に寄るということ。
逆にゆったりした優雅な動きほど曲線を意識します。
始点・終点・中点の順にキーを打つ
- 始点・終点・中点とポーズを決めていく
- ポーズが自然につながりやすい(軌道がきれい)
- 始点・中点・終点とポーズを決めていく
- 動きがガタつきやすい
- 動きをイメージしながら作りやすい