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重量武器モーション実践

アニメーション実践

重量武器の振り下ろしモーションをまとめました。

目指すアニメーション

  • 片手では扱えないような大剣を振り下ろす
  • 構えから攻撃後、再び体勢を戻して構えで終了するまで作成する
  • 武器の重量感を表現する
  • ゲームモーションを想定して作成する
  • ヒットフレーム:28F目安(30FPS)

動きの考察

重量感のある動きとはどういう表現をすれば良いのか?
既存のゲームモーションから特徴をつかみます。

リファレンス

ゲーム『モンスターハンター アイスボーン』から、大剣のモーション動画

 

比較対象として「軽量な武器」である、双剣のモーション動画

重量武器の特徴

  • 上半身のひねりが大きい
  • 武器は大きな軌道で動いている
  • ヒットまでの予備動作が長い
  • ヒットは一瞬
  • ヒット後の硬直が長い

重量感を表現するには

  • ひねり・引っ張る要素のポージングが必要
  • 体幹のひねりが先行→武器を引っ張り起こす
  • 武器の持ち上がりはゆっくり・振り下ろしは一瞬
  • 武器のブレは極力入れない
  • 重量物に対して人が姿勢を合わせる≒武器の軌道を優先する
  • 手首で武器を持ち上げない≒切っ先は簡単には上がらないように

シーンの準備

武器を手に持たせる

武器モーションの下準備として、武器を動かすと手がついてくる構成にします。

  1. ウィンドウ > コンテンツブラウザ からLargeSwordを読み込む
  2. ロケータを作成してLargeSwordの持ち手に配置
  3. LargeSwordをロケータへペアレント

  4. ロケータを右手に配置して握り手を作成
  5. 右手コントローラをロケータにペアレントコンストレイント

  6. 左手が届く位置までロケータを移動して握り手を作成
  7. 左手コントローラをロケータにペアレントコンストレイント

ロケータを動かして両手が追従してくれば両手持ちセットアップ完了です

LargeSwordメッシュは触らないようディスプレイレイヤでリファレンスにしておくと便利です。

ブロッキング

必要なキーポーズ

  1. 開始
  2. 予備動作1 後ろかまえ
  3. 予備動作2 振り上げ
  4. 予備動作3 斬りつける直前 ひねり最大
  5. ヒットフレーム
  6. フォロースルー 地面に剣があたるまで振り切る
  7. 硬直 武器の勢いで腰が沈む
  8. 終了

大きくタメるので予備動作は3つ作成
振り下ろしから硬直解除まで2つ作成

作成順は1→2→4→6→8

その後、キーポーズの間を補間するように3、5、7を作成する

1. 開始

腰を落とす

あまり前傾にしない(武器と反対方向に重心を寄らせてバランスをとる)

2. 予備動作1

武器を後ろへ引いてかまえる

前方&上方&左 へ向かう動きの予備動作なので、
後方&下方&右 へタメる

安定ポーズ

3. 予備動作2

武器を振り上げる

体幹のひねりが先行する

武器の先端の高さはあまり変えずに持ち手だけ上げて重量感を強調する

4. 予備動作3

このモーションの最重要ポーズ

体幹を最大にひねって武器を引き上げる

重心は武器より先行して前へ出る

軸足の踏ん張りも最大に

ヒット直前なので目線は相手を見ているように

5. ヒットポーズ

前方の相手に当たる位置・角度に調整する

予備動作3とフォロースルーが円弧の軌道になるように間をつなげる

6. フォロースルー

地面に当たって止まるまで振り切る

7. 硬直

武器の位置は変わらず、振り下ろしの勢いで重心が沈み込む

スプライン接線を利用すると作りやすい

8. 終了

開始ポーズをコピペする

ブロッキングで注意すること

  • ジンバルロックを解消する
  • 軸足の位置を合わせる
  • ポーズごとに頭の位置がふらついてないか
  • ポーズごとに武器の先端がふらついてないか

上記が解決しないままブラッシュアップには進まないこと

ブラッシュアップ

武器の軌道とタメツメを整える

  1. 球を作成する
  2. 武器の先端に位置合わせする
  3. 球を武器にペアレントする
  4. 球の軌道を表示する

これで武器の軌道が見える化できたので、きれいな軌道になるようカーブを調整します。

タメツメをつける

武器に下方向の大きな力(重力)がかかっているので、

  • 持ち上がりは遅い
    →予備動作1から予備動作3まではタメ
  • 振り下ろしは速い
    →予備動作3からヒットまではツメ

動きの緩急をしっかり表現する