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待機モーション実践

待機モーションの作成手順をまとめています。

[Maya 2018.6]

そもそも待機モーションとは?以下の記事に詳しくまとめました。合わせてどうぞ。

目指すアニメーション

今回はとくにキャラクター性は持たせずに、汎用的な素立ちのモーションを作成します。

  • フレームレートは30FPS
  • 40Fサイクルで静かに上下動するループモーションとして作成
  • ゆっくり呼吸をしながら次の動きにそなえている状態
    =特に何もしてない自然な立ちポーズ
  • 上半身に残しを入れて柔らかい揺らぎを表現する
  • 左右には揺らさない
    →動きが複雑になるので軸足の重心移動はさせない
今回は汎用的な手順を解説したいので無個性な素立ちポーズで作成していきますが、
本来、ゲームの待機モーションで最重要視することはキャラ性の表現です。
キャラの性格付けや性能、武器種を表現するような待機モーションが必要とされます。

呼吸の揺らぎを表現する

通常のアクションとは違い、特に何もしていないため大きな動きはありません。

かといってビタ止めはNGなので、静かに呼吸している上下動の動きを入れていきます。

基本となる上下動に対して残しを入れることで、体全体が揺らぐようなゆったり柔らかい表現ができます。

ゲームモーションとして使えるデータにする

待機モーションはすべてのアクションの起点になる重要なデータになります。

実際にゲーム制作で使いやすいようにデータを整えることも意識していきましょう。

リファレンス

ミナ・蒼月までの全キャラ待機モーションまとめ【サムライスピリッツ2019】
【スマブラSP】全キャラ待機モーション集

待機モーション制作手順

手順は大きく2点です。

  • ブロッキング
  • レイヤードアプローチ

残しの表現は、キーをずらして表現するレイヤードアプローチが向いています。

ブロッキング

ブロッキングでは以下の3点に気をつけて、残しの元になるキーだけ作成します。

  • 基本のポージング
  • タイミング(何F周期で揺らぐか)
  • 動き幅(どれぐらい揺れるか)

基本のポージングとタイミングは後々での修正が面倒なのでこの時点で決めておく。
動き幅は後工程のレイヤードアプローチでしっかり調整するので、ブロッキングでは仮でOKです。

キーポーズは2つ

  1. 開始
  2. 揺らぎ

開始

揺らぎ

キーポーズは2点のみで、あまり大きな変化はさせません。

揺らぎの方向は重心と全パーツで合わせておく
たとえば重心が前方&下方に動くなら、体幹は前屈・頭はうつむく・両手は前に出る

ブロッキング作成手順

  1. 0F:開始ポーズを作成
  2. 40F:開始ポーズをコピペして終了ポーズを作成
  3. 20F:揺らぎポーズを作成
    • COGの位置を少しだけ下げる
    • 胴体を前方に少しだけ曲げる
    • 顔を少しだけあごを引く
    • 腕を少しだけ前へ揺らす

ブロッキングだけではそれらしく見えないので次のレイヤードアプローチに進みます。

レイヤードアプローチ

ブロッキングで作成した基本のポーズに対して揺らぎの表現を入れていきます。

キーをずらして残しをいれる

呼吸の場合は腰の動きを起点に、胴体→顔→腕と動きが遅れて伝わる表現を入れていきます。

COGを起点に上半身の動きに残しが入ることで、揺らいだ柔らかい動きを目指しましょう。

残しの作成手順

  1. 胴体のキーフレームをすべて選び4F後ろへずらす(4F 24F 44F)
  2. 首・頭のキーフレームをすべて選び8F後ろへずらす(8F 28F 48F)
  3. 肩~腕のキーフレームをすべて選び8F後ろへずらす(8F 28F 48F)
  4. 全身のキーフレームを選択してサイクルループに変更する

【Maya】サイクルループの設定

グラフエディタから メニュー:ビュー>インフィニティ にチェックをする

全コントローラを選択して、
プリ / ポストインフィニティをサイクル化 をクリックする

キー範囲外がサイクル化される

アニメーションカーブがサイクルループになります。
これでずらしたアニメーションカーブも動き続けるためループモーションになります。

ゲームデータとして整理する

モーション作成が終わったら、最後にゲーム用モーションとしてデータを整理しておきます。

待機モーションはほぼ全モーションに関わってくる部分ですので、丁寧なデータ作成を心がけたいところです。

待機ポーズを作成する

待機モーションの開始Fは「待機ポーズ」といわれ、他のモーションでも使用する重要なポーズになります。

キーを移動して揺らぎを表現するとキーの位置がパーツによってバラバラなので、全身にキーを打つことで確実にポーズとして固定しておきます。

Mayaの場合
Sでキーを打つと自動接線となるため、カーブ形状が変わることがあります。
動きを変えずにキーだけ作成する場合は、グラフエディタからキーの挿入がおすすめです。

ジンバルロックを解消する

開始ポーズでジンバルロックを起こしていると、派生するすべてのモーションがジンバルロックのまま開始することになります。

できる限りジンバルロックを回避するように、以下の点を試してみると良いです。

  • ポージングのニュアンスを変えずにジンバル軸を調整する
  • 無理なら多少ポージングを変えてみる
  • コントローラを新規追加して回転の制御を割り当てる

重心の座標値を丸める

重心(COG)がシーンの原点から離れていたり、不必要な数値が入っていると後々トラブルの元になることがあります。

重心は必ずシーンの原点上に配置するようにしておきましょう。

絵的に変化がなければ、位置「0.04」や回転「-360」のような数値も「0」にしておく。
数値が入る場合も「0.3」など小数点第一位くらいの数値に丸めておくことをおすすめします。

数値の手打ち入力でCOGの位置合わせができるように作っておくと、後々のトラブル時に力技が使えたりするので何かと都合が良いです。
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