デモリール制作ポイント

就活用デモリールの基本的な作り方をまとめました。

[Maya 2018.6]
[AfterEffects CC2019]

1.デモリール作成手順

Mayaで作成した各モーションの動画素材を、AfterEffectsで並べて一つの動画に変換します。

  1. Maya:プレイブラストで動画素材を作成する
  2. AfterEffets:動画素材を配置する
  3. MediaEncoder:一連の動画(デモリール)として書き出す

Maya:プレイブラストで動画素材を作成する

まずは作ったモーションを一つずつ動画として書き出します。
アニメーションを手軽に動画化する機能としてプレイブラストを使うと便利。

Mayaプレイブラストの作成手順は以下の記事にまとめています。

Maya / プレイブラストの作り方
Mayaのビューポートキャプチャ機能、プレイブラストについてまとめました プレイブラスト 作成したシーン上のアニメーションを動画として保存することができます。 ライティングや質感を含めたレンダリング出力に比べ て高速で動画出力が...

カメラアングル

基礎モーションはパース・前・横の3視点でそれぞれ作成する

  • パース:全身の動きが分かりやすく自然なアングルで
  • 前・横:正投影カメラを使う。前と横で比較対象できるようにサイズ感を合わせる



ループモーションは1サイクルのみ書き出す

歩きや走りなどループするモーションは1サイクルだけ書き出せばOKです。
AfterEffectsで1サイクル分を繰り返してループ化できます。

AfterEffects:動画素材を配置する

書き出した一つ一つの動画は、デモリールを構成するための「素材」として扱います。
動画素材をAfterEffectsへ並べて一つにつないでいきます。

  1. 素材を画面左のプロジェクトパネルへドラッグ&ドロップして登録する
  2. 登録した素材をコンポジションパネルへドラッグ&ドロップして登録する
  3. 見せたい順に素材の並びを変えて編集する(素材を階段状にする)

コンポジション設定

コンポジションを右クリック>コンポジション設定

  • 幅・高さ:デモリールの動画サイズはここで指定する。1280*720に設定する
  • フレームレート:作成した動画素材のフレームレートに合わせる(ゲームなら30fps アニメなら24fps)
  • デュレーション:デモリール全体の長さを指定する。(例:30fpsで60秒なら[1800])

素材をShiftキーでスナップする

素材を並べるときはShiftキーを押しながら移動すると、レイヤの始点・終点にカチッとスナップするのでタイミングを合わせやすい

タイムコードをフレーム表示に変更する

コンポジションパネル左上のタイムコードをCtrlキーを押しながらクリックすると、秒数からフレーム表示に変わります。
3Dツールで見慣れてるこちらの表示にしておいた方が尺の計算がしやすいのでおすすめ。

 秒数表示

 フレーム表示

レンダリング範囲を指定する

デモリールとして書き出す範囲はコンポ上のワークエリアから設定できます

After Effectsの使い方

以下のサイトはAfterEffectsの基本操作がシンプルにまとめられています。
After Effects Style|After Effectsを楽しむチュートリアルサイト

MediaEncoder:一連の動画(デモリール)として書き出す

AfterEffectsでコンポの作成ができたら最後にデモリールとしてレンダリングします。
軽くてきれいな動画形式 h.264圧縮のmp4で書き出すためにMediaEncoderを使います。

メニューから コンポジション>Adobe MediaEncoderキューに追加
→MediaEncoderが起動する

AfterEffectsで作成したコンポのレンダリング設定が開きます。

  • 形式:H.264
  • 出力ファイル:動画の保存先を設定

設定ができたら右上の「キューを開始」ボタンからレンダリングを開始する

保存先にレンダリング出力されてデモリール完成

2.作成するときの注意

AEプロジェクトと素材は同じ場所に保存する

AfterEffectsは素材ファイルを絶対パスで扱うため、PC環境が変わると参照を見失ってリンク切れが起きます。
ただしプロジェクトと同階層にある素材は自動で読み込んでくれるので、素材とAEプロジェクトを同じフォルダに保存しておけば変わらずに読み込んでくれます。

動画素材はPCに移動して扱う

aviファイルはファイルサイズが大きいため、外付けHDDから読み込むとAfterEffectsが重くなります。
AEプロジェクトと動画素材をまとめたフォルダをデスクトップやDドライブなどに移動してから行うように。

素材を上書き更新するとAE上でも更新される

モデルのテクスチャと同じ仕組みです。

AEのバージョンに注意

DCCツールと同じく、AEも下位互換はできません。

例:AE 2020で作成したプロジェクトをAE 2017で開くことはできない

素材はプレイブラストでOK

モーションを見せるなら画質はあまり気にしません。
レンダリングに時間をかけるより素材のブラッシュアップに時間を費やすべき。

プレイブラストの見栄えを良くする

画質は気にしないとはいえ良い印象にする工夫を。
モーションで大事な接地感を出すべく、地面と影は必ず設定するようにしましょう。

平面を置く

アンビエントオクルージョン・アンチエイリアス

同じモーションでも地に足がついて見えると説得力が上がります。

3.デモリールのポイント

  • 動画サイズはHD(1280×720)あればOK
  • 形式は「h.264圧縮のmp4」が軽い・きれい・汎用的。YoutubeにUPもできる
  • 基礎モーションはパース/正面/横で画面分割する→同じものを何度も見せない・退屈させない工夫
  • 尺(動画の長さ)より構成に気を使おう。基礎3点・応用3点・カメラワーク2点もあれば十分。

デモリールに収録するアニメーションの要素構成

要素:どんな作品を入れれば良いの?

就活用デモリールは、自分のアニメーションのスキルをアピールするための作品になります。
構成は大きく3つに分けて考えます。

  • 基礎
  • 応用
  • 演出

基礎

単品の単発モーション素材
目的は基本的なアニメーション作法・物理法則が再現できているか、キャラなら重心移動ができてるかを確認する

  • 歩き・走り
  • パンチ・キック・回し蹴り
  • バウンシングボール・振り子
  • 車ドリフト
  • 四足動物・クリーチャー
  • スケボー技

歩き・走りは出来不出来がすぐに判断できるのでどちらか必ず入れます。
バウンシングボール・振り子・車のドリフトなどは、物理法則を理解しているか。
パンチ・キック・回し蹴りはゲームモーションの実践としての単発モーション。
スケボー技は人とモノを連携させた動きができるかどうか。

応用

基本モーションの組み合わせで複雑な動きを作れるかどうか
基礎の単発モーションとの違いは、互いに影響しあうということ

  • ゲームの連続モーション
  • パルクール
  • キャラ二人の掛け合い

連続モーション・パルクールはアクションからアクションへ自然につながっているか、軸足と体重移動ができているかどうか。
複数人の掛け合いはお互いに力の干渉を受けた動きをしているか、手間のかかる作業が雑になっていないか。

演出

キャラクターの動きだけでなく、カメラワークとレイアウトまで意識する。

基礎・応用は生き物の動きを忠実に作成するのに対して、見る人にストーリーや迫力を魅せるため16:9の画面に収めること。
絵のウソをついてもOK

  • ゲームの登場演出
  • アニメータードラフト会議
  • アクションシーンのトレス

構成:順番や見せる工夫は?

デモリール冒頭に一番自信のある素材を見せる。できれば「演出」要素のどれか、カメラワーク込みの見ごたえがあるもの。

中盤は基礎~応用を順に並べる。歩き・走りなど地味なものを後半に配置すると間延びした構成になるのでなるべく前半に。

最後は冒頭に配置した素材の次に自信作を配置して締める。

志望業界に合わせる

ゲーム業界向けデモリール

「基礎」「応用」をしっかり見せる

ゲームはユーザーが自由に視点移動できるため、モーションはどの角度から見ても破綻しない自然な動きが求められます。
また実装データとして正確であることも必要なのでループがずれていないか、雑な仕事をしていないかどうかも見られます。

また人型以外のモーションも評価されます。
昨今は人型モーションに関してはモーションキャプチャでベースを用意することも増えてきました。
人外クリーチャーはモーキャプでは作成できないので手付モーションが必須になります。

「演出」で差別化を図る

「演出」素材は必須ではないですがあると尚良し。
必殺技演出やカットシーンでは、カメラワークとレイアウトの理解が必要なってきます。
アニメ・映像業界にくらべて優先度は下がりますがアドバンテージになるのでぜひ挑戦してほしいです。

アニメ・映像業界向けデモリール

「演出」多めで勢い・個性を出す

ゲーム系デモリールよりも「演出」要素の優先度は上がります。16:9の枠内でいかにカッコ良い絵作りができるかを求められるので、カメラワークやレイアウトのスキルをアピールできると印象良いです。

映像系のCGアニメーションは「ウソついてなんぼ」の世界でもあります。どんな工夫をしたのか、シーン自体を見せてしまうのも面白いかも。

レンダリング・モーションブラー・ポストエフェクト

絵のクオリティを見られる傾向があります。例えばレンダリング素材をAEでコンポジットして加工してみたり、多少のモーションブラーやポストエフェクトを入れてみても良いと思います。
※やりすぎには注意

自分が好きなテイスト、やりたいことを前面に出していくべき。

タイトルとURLをコピーしました