キャラモーションの残し(フォロースルー)についてまとめました。
キャラアニメーションの残し
例えば遠くに手を振る動作をするとき、肘から手を曲げながら振ると思います。
これは肩が起点、手首が末端の残しになります。
もっと注意してみると腕より先に腰が左右に動くはずで、起点は腰になります。
人の動作は色々ありますが、一番多いパターンは起点:足腰 終点:頭と両手となります。
地面から両足を伝わって腰が動き、それが胴体を経て頭と両腕へ分岐して伝わっていくイメージです。
では振り子の延長と思って、待機モーションを例に残しを入れていきます。
- まずは残しを気にせず、待機モーションを作りました
開始・ゆらぎ・終了のキーポーズ3つ、40Fサイクルでこんな感じになります
ポイントは、重心と同じ方向に、胴体・頭・両手も揺らしておくこと - 胴体だけ選んですべてのキーを10F後ろへ移動します
- 頭と両腕を選んですべてのキーを20F後ろへ移動します
- ループの処理をします
【Maya】の場合
【3dsMax】の場合 - 完成
揺れる動きなので、振り子のときと手順は同じです。
キャラの残しは"起点"に注意
生き物のアニメーションの場合、振り子ほど単純ではありません。
あくまで自発的な全身運動なら足腰からの動きになりますが
横を向く動作なら、目線→頭→首→胸
相手に肩を押されたら、肩→胸・腕→頭・手
動作によって腰以外も起点になりえます。
特に頭は体の末端でありながら、動きの起点になることも多い部分なので要注意。
重量感の表現に応用する
残しのしくみは、「慣性の法則=急には動かない・急には止まらない」です。
これを極端に表現してやることで、重い武器を振り回すような重量感のある動きが表現できます。